こんにちは、防災士の資格を持つharukaです。
「防災グッズを準備しなくちゃ!」と思ってはいるものの、「一体何をどれくらい準備しておけばいいのか分からない」とお悩みではないでしょうか?
災害は毎年必ず発生します!ですから災害が起こる前の今のうちに必ず準備しておきましょう。
この記事では、『防災グッズとして「何を」、「どれくらい」準備すればよいのか?』について、丁寧に詳しく解説します。
どれくらい必要なのか分からない
おすすめの防災グッズが知りたい
必ず準備しておくべき防災グッズ
まずは「必ず準備しておくべき」防災グッズをご紹介します。前提条件として水や食料は3日分を目安に準備してください。
水
1週間程度であれば食べなくとも死にはしませんが、水分補給ができなければ死につながります。水は飲用以外にもトイレや洗濯、掃除などの生活用水としての役割もあります。
日常的に「箱買い」をしておくことをおすすめしますが、かさばりますし重たいので買いに行くのが大変ですよね?そんな方には「ウォーターサーバー」をおすすめします。定期的に補充されますし、停電時にも使えるので災害時でも役立ちます。
災害時でも役に立つおすすめのウォーターサーバーの詳細については、こちらの記事で詳しく解説しています。
食料
災害時にライフライン(電気・ガス・水道)が止まると調理ができないので、調理不要なレトルトご飯やパン、缶詰、お菓子などを備蓄しておくのがおすすめです。
仮に災害支援物資が届いたとしても、食べやすい「おにぎり」や「パン」などの炭水化物が中心になるので、栄養バランスを考慮して「お肉やお魚などのタンパク質」や「野菜」の缶詰を意識的に備蓄しておきましょう。
食料については「ローリングストック」をおすすめします。
おすすめの食料の一例
ご飯 | どんぶり | パン |
【賞味期限:5年】 炊いた米を急速に乾燥させたアルファ米。12種類もあるので、事前に自分好みの味を試しておきたい。アレルギー対応のものもあり安心です。 | 【賞味期限:3年】 具材だけでなく米まで入った丼をそのまま缶詰にしした缶飯です。水なしで食べらるので便利です。たまに食べたくなるソウルフードですよね。 | 【賞味期限:5年】 パン職人が特殊な製法で焼き上げた本格的なパンを缶詰にしました。柔らかさと美味しさを焼き立てそのままに味わえます。なんとスペースシャトルの保存食としても採用された実績があります。 |
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肉 | 魚 | 野菜 |
【賞味期限:3年】 牛肉が醤油と砂糖で長時間じっくり煮込まれていて、素朴で懐かしい味がします。おかずやお酒のつまみにもなるので、気づいたら無くなっちゃってることがあります。 | 賞味期限:3年】 国産のサバを使用し、食塩不使用なので、塩分が気になる方にもおすすめです。 | 【賞味期限:5年半】 開封してすぐ常温のまま食べられる野菜スープと野菜ジュースのセットです。スープはゴロゴロ具材が入っていて満足感が得られます。野菜ジュースはアルファ米を戻す水の代わりにも使うことで味を変えることができます。 |
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ようかん | ビスコ | スイーツ |
【賞味期限:5年】 避難生活では疲れが溜まるため、たまには甘いものが食べたくなります。味はお墨付きですし5年間保存できるのも魅力的です。 | 【賞味期限:5年】 幼い頃から慣れ親しんだビスコが保存食になりました。5年の長期保存が可能ですので、ストックしておくのに最適です。 | 【賞味期限:2年】 缶に生地を流し込んだ後で焼き上げる製法で、チーズケーキ本来のしっとりした食感が味わえます。 |
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非常食については、こちらの記事で詳しく解説しています。
カセットコンロ
ほとんどの保存食は水で戻せますが、「ホカホカのご飯」を食べるためにはお湯が必要です。また、温かいお茶やコーヒーを飲んでくつろぎたいですよね。カセットコンロを選ぶ時は「熱量(火力)」と「サイズ」を基準にしましょう。
炎が内側に出る内炎式エコバーナーで鍋底からこぼれるムダ火を抑制。加熱効率に優れ、通常型バーナーに比べ16%省エネです。
最大発熱量:2.9kW (2,500kcal/h)/連続燃焼時間:約72分 (気温20~25℃のとき強火連続燃焼にてカセットボンベを使い切るまでの実測値)
【回しやすい点火つまみ】人間工学の観点から、点火つまみをよりつまみやすく、回しやすく安全なデザインにしました。【火力を落とさず、ガスを無駄なく消費するヒートバネル方式】カセットボンベを使用する器具は、時問とともに火力が低下する性質があります。これは燃焼によりボンベの温度が低下し、ガスの気化が悪化してしまうからです。これを補うため、ボンベを適度に暖めて器具の火力を維持させる「ヒートバネル」を搭載。これにより最後まで火力を雑持し、またガスを無駄なく消費することができます。
[最大発熱量]3.3kW(2,800kcal/h)、[連続燃焼時間]約70分
キャンプなどのアウトドアでの利用も検討されている方は、こちらのバーナーがおすすめです。かさばらないので収納も楽です。
LEDランタン
どこに避難するとしても「灯り」は必要です。口コミで評判の良い製品をご紹介します。充電池と乾電池の両方が使えるハイブリッドタイプがおすすめです。
USB充電または単3電池を使用するタイプで、最長12時間点灯します。ヘッドライトは両手が使えるので災害時のほか釣りやキャンプでも重宝します。
ヘルメット
危険物の飛来や転倒時にしっかりと頭部を守るためにはヘルメットが必要です。安全性をチェックするためには、国の安全試験に合格している可動化を確認しましょう。合格している製品には「労・検」マークが付けられていますので、そのマークを目印にしましょう。また、ヘルメットを家族全員分用意するとなるとかさばるので、折り畳み式を選ぶとよいでしょう。
スマホ用充電器(モバイルバッテリー)
被災時に正確な情報を収集するためにスマホは欠かせませんが、停電などにより充電切れになってしまう恐れがあります。そのため、モバイルバッテリーを用意しておくことをおすすめします。モバイルバッテリーを選ぶ際は、第一に安全性の基準をクリアしている「PSEマーク」が付けられているかどうかを確認しましょう。
ラジオ
スマホの基地局が被害を受けたら最悪の場合スマホが使えません!そんな時に役立つのがラジオです。特に防災用のラジオにはライト機能やスマホへの充電機能を持つものがあり重宝します。
簡易トイレ
意外と盲点なのがトイレです。停電や断水した状態ではトイレが使えないため、簡易トイレを準備しておく必要があります。簡易トイレを選ぶ基準は次のとおりです。
- 使いやすさ
- 凝固剤が固まるまでの時間
- 消臭力
- 抗菌力
- 後処理のしやすさ
毛布
突然の災害時に暑さや寒さ・風雨から身を守ってくれるはエマージェンシーシートは、体温低下を防ぐことができるので、しっかりと家族の人数分揃えておきましょう。
日用品
トイレットペーパーや乾電池などは、常に一定数を「ローリングストック」するようにしましょう。
乾電池
懐中電灯
下着
着替え
マスク
手袋
救急用品(※常備薬は必須!ばんそうこう、消毒液、風邪薬など)
雨具
女性の場合は、生理用品や化粧品も用意しておきましょう。乳幼児がいる場合は、哺乳瓶、粉ミルク、離乳食、紙おむつ、おしりふき、母子健康手帳を用意しておきましょう。
現金・貴重品
小銭があると何かと便利ですから、余った小銭を集めておきましょう。銀行業務はしばらく休業となることも考えられるので、ある程度の現金は持っておいた方がいいです。預金通帳・印鑑、健康保険証、免許証などの貴重品も忘れずに持ち出しましょう。
リュックサック
防災グッズを揃えると、かなりのボリュームになります。それをまとめるためにリュックサックがあるといいでしょう。容量は55ℓ以上は欲しいです。
できれば準備しておきたい防災グッズ
必需品とまでは言えないけれど、あれば助かるものをご紹介します。より生存率を高めるためのアイテムもあるので、余裕があれば事前に揃えておいてください。
レインジャケット
豪雨や台風の被害を想定した場合、「体が濡れると体温が下り命に関わる」ため、家族全員分のレインウェアが必要になります。濡れないことも大事ですが「蒸れない」ことも大事なので、耐水性能と透湿性の高いものを選びましょう。
ヘッドライト
道路が水没している状況などでは、なるべく両手が空く状態にしていた方が安全です。そこで、懐中電灯とは別にヘッドライトがあると大変便利です。電池切れの危険を回避するためにも、充電池と乾電池の両方が使えるハイブリッド式がおすすめです。
ライフジャケット
大雨や台風などの水害では溺れる危険性があるため、ライフジャケットも準備しておいた方がいいでしょう。ライフジャケットには、「膨張式・腰巻きタイプ」、「膨張式・肩掛けタイプ」、「フローティングベスト」の3種があります。膨張式は水に触れると自動的に膨らむので、万が一意識を失ってしまった場合でも安心です。(一度膨らんだものを再利用する場合にはボンベを交換する必要があります。)
釣りにも使用する場合は、国土交通省の安全基準を満たしていることを証明する「桜マーク」が付いているものを選びましょう。
4千円弱とお手軽な価格にもかかわらず、自動膨張式なので安心です。交換用ボンベは1,300円程度です。
釣り具メーカーのシマノのライフジャケットで、桜マーク認定品です。
ポケットがたくさん付いているのがフローティングベストの特徴です。膨張式は水に触れると膨らむので、水遊びするときにはフローティングベストがおすすめです。
あると便利な防災グッズ
新型コロナウィルスのパンデミック以降、自治体は避難所内の感染対策や隔離スペースの確保など困難な状況を経験してきました。そこで感染リスクをおさえるために「自主避難」が推奨された時期もありました。
また、避難所は安全確保を第一としているので、そこでの生活は快適だとは言えません。老若男女が入り乱れ、人心も殺伐としているので怒号が飛び交うことさえあります。
そこで、最近では災害規模にもよりますが、避難所以外の比較的安全な場所でテント生活をする人たちの姿が増えるようになってきています。テントで生活し、食料品などは避難所から調達するという場合、テントや寝袋はマストアイテムになります。
寝袋
コストパフォーマンスに優れたモデル。保温性と速乾性に優れ、メンテナンスも容易。中綿は暖かく速乾性に優れた化学繊維綿のエクセロフト。スパイラルストレッチシステムが軽量性の確保と緩やかな伸びを両立。夏の高山から冬の低山キャンプまで一年を通して使えるトータルバランスに優れたモデルです。二つの寝袋を連結させることができるので、小さなお子さんとの添い寝する場合に助かります。
モンベル独自のスーパースパイラルストレッチ システムを採用した「伸びる寝袋」。800フィルパワーの高品質ダウンをボックス構造で封入し、軽量コンパクトながら高い保温性を備えています。ネックバッフルやドラフトチューブなどさまざまな構造で寒気を遮断し、冬季登はんや縦走など、積雪期の登山にも対応しています。
3シーズンを通して幅広い用途に活用できる-9℃対応のスリーピングバッグです。保温材は高品質の700フィルパワーの撥水プロダウン (TM)を使用。頭部、背部、臀部、踵部の圧力が集中する箇所に潰れにくく熱効率を高める特長を持つ長繊維のクライマシールド (TM)プリズムを配置し、底冷えを軽減します。また、立体的な設計でゆったりした構造のフットボックスや、フィット感を高めたフードなど、素材と構造の両方で、無駄なヒートロスを軽減することにこだわっています。
テント
避難生活で一番大切なのは、快適な睡眠環境を確保することです。特にコロナ禍を経験した現在にあっては他人との接触は避けたいところです。テントを選ぶ際は、実際の利用人数プラス1〜2人用のものにしましょう。(2人で利用する場合は3人用)
「月明かりでも簡単に設営できる」というコンセプトのテントで、側面がほぼ垂直に立ち上がり居住性が高いのが特徴です。「ゆるキャン△」で使用されていたモデルです。
本格的な2部屋に分かれたテントですが、一人でも30分程度で設営できます。
大規模な自然災害は毎年発生している
死者84人、行方不明2人、重軽傷者77人
この数字は、2020年7月3日から8日にかけて梅雨前線が停滞し、特に九州地方では記録的な大雨となった「令和2年7月豪雨」の被害者の数です。
死者 | 84人 |
行方不明者 | 2人 |
重傷者 | 23人 |
軽傷者 | 54人 |
全壊 | 1,621棟 |
半壊 | 4,504棟 |
一部破損 | 3,503棟 |
床上浸水 | 1,681棟 |
床下浸水 | 5,290棟 |
とてもショッキングですが、ここ最近は毎年記録的な大雨が発生しています。特に2019年10月の台風19号による被害は甚大なものでした。
自分の身は自分で守る
私は、公務員時代に災害対応を経験したことがあります。震度6の地震でしたので、深夜でしたが全職員が非常召集されました。
国・県は何度も被害状況報告を求めてきますし、市民やマスコミからの問い合わせで電話は鳴り止みませんでした。被害状況を把握する必要がありますが、深夜では二次被害が発生する恐れもありますから、夜明けを待って公用車で市内を巡回しました。
結果的には倒木や軽微な家屋の被害程度で済みましたが、災害発生直後の市役所はうまく機能していませんでした。定期的に災害対策訓練は行われていましたが、緊張感に欠けていました。誰もが「うちは大丈夫だろう」と慢心を抱いていたのかもしれません。
一体何を言いたいのかといいますと「災害発生時、行政はあなたを守ってはくれない!」ということです。
何十万という市民全てを丁寧にケアするには人員が不足しています。一般的には市民150人に対して公務員1人だとイメージしてください。高波を前にして市役所に助けを求めたところでどうしようもありません。つまり「自分の身は自分で守る!」ということを前提に考える必要があります。
コロナ禍における避難のあり方
2021年5月9日現在、東京都、京都府、大阪府、兵庫県に緊急事態宣言が発令されており、同月12日には愛知県と福岡県も実施区域に含まれます。それに加えて「まん延防止等重点措置」の実施区域として沖縄県、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛媛県、北海道、岐阜県、三重県が指定され、これらを合わせると14都道府県になります。
このような状況下にあっては、公設避難所における感染リスクは高く、医療の逼迫度も合わせると、「感染→適切な医療を受けられない→死」という負のスパイラルに陥る危険性があります。
このため、公設避難所への避難は最終手段とし、自宅の被災状況・リスクを勘案し、可能であれば自宅避難を第一候補として考えるべきです。(車上避難もありますが、「エコノミー症候群」になる危険性があるためおすすめできません)
まとめ
コロナ禍で行政と医療が逼迫した状態にある現在、毎年必ず大きな被害をもたらす梅雨の時期は直前にまで迫っています。特に甚大な被害を及ぼす災害は7月に集中しています。
感染リスクを考えると、「自宅避難」を最優先させるべきですが、そのためには必要な物資のストックを十分に備えておく必要があります。その準備は無事な今だからこそやっておくべきです。
最低でも、この記事で紹介した「必ず準備しておくべき防災グッズ」は揃えておくようにしましょう。
「自分の身は自分で守る!」この言葉を忘れないでください。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。