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2023年最新!50代男性が選ぶ歴史小説ランキング|戦国時代ベスト3

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川の激流

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こんにちは、自称歴女のharukaです。

今回は、2023年最新版「本好きの50代ビジネスマン1,000人を対象としたアンケート」(全国書店連合協会)を実施した結果に基づき、おすすめの歴史本をランキング形式でご紹介します。レビューも掲載していますので、参考にしてくださいね。

目次

3位 播磨灘物語

播磨灘物語|司馬遼太郎
秀吉を天下人にした天才軍師・黒田官兵衛の生涯を描いた物語
混乱の戦国の世を統一した豊臣秀吉には軍師が二人いました。竹中半兵衛と黒田官兵衛です。半兵衛は明智光秀とも血縁がある高貴な身分の武士の子として生まれましたが、官兵衛は貧乏牢人の子に生まれたので幼少時代から辛酸を味わっています。この生まれも影響しているのか、官兵衛は謀略に長け、秀吉から重用されますが、同時に恐れられてもいました。事実、官兵衛は最大の功労者であるにもかかわらず戦後の論功行賞で豊前十二万二千石の小領しか与えられませんでした。
それを補足するエピソードがあります。あまりにも有名な話なので既にご存知の方も多いかと思いますが、紹介します。天下人となった秀吉が、聚楽第で側近を集めて夜話をした時に「わしが死んだら、天下を取る者は誰か?」と質問したところ、出てくる名前は徳川家康、前田利家、毛利輝元といった大大名ばかりでした。皆の意見が出し尽くされた後に、秀吉は息を吐き尽くすように「官兵衛が取るわい」と言ったと伝えられています。
それほどの才覚のある黒田官兵衛とは一体どのような人物なのでしょう?この物語では、黒田家のルーツにはじまり、秀吉配下として参戦した数々の合戦での名軍師ぶりや晩年に官兵衛の見た天下人の夢まで、感情豊かに瑞々しく描かれています。官兵衛の先を見据えた戦略は、現代人にも通じるものがあり参考になります。

50代男性

黒田官兵衛の生涯を描いた小説.乞食同然で放浪していた官兵衛の曽祖父の代に始まり,官兵衛の父親がどうやって播州小寺家に加わり家老にまで登ったか,続いて官兵衛の幼少期から家督相続,信長の台頭,そして最後に荒木村重に出会うところまで.官兵衛の父親が地主の協力を得て目薬生産で財をなし,農民に安い利息で金を貸す替わりに家臣にさせ,周辺の寺と懇意になり,家臣がまとまったところで小寺家の門を叩くという流れはなかなかに痛快.また三好家,続いて織田家の台頭で幕府がどう形骸化して,それを取り巻く政治的拮抗が手に取るようによく分かるのも面白い

50代男性

4巻まで全巻読んでみました。あとがきには「最初から別に大それた主題を設定して書いたわけではなく、戦国末期の黒田官兵衛という人物がかねて好きで、好きなままに書いてきただけ」と書いてあります。そのため、話の内容も「この時代の価値観から考えるといかに官兵衛が無欲だったか」という描写が多く使われていました。策士としての官兵衛はあまり誇張して書かれず、実際の軍師はこんなものだろうなという気がしました。例えば、水攻めは秀吉のアイデアで、実際のやり方についても官兵衛のアイデアではなくその家来の「吉田六郎大夫」のアイデアだったりします。所詮小説ですので話を盛って三国志の諸葛亮孔明のような描き方もできたと思いますが、そこはわざと抑えているように見えました。
所詮人間一人でできることなどたかがしれており、成功するかどうかは人の能力ではなくもっと別の何かなんだろうなと読んだ後に感じました。

2位 関ヶ原

関ヶ原|司馬遼太郎
天下分け目の戦いの舞台裏
「三成に、過ぎたるものが二つある 島の左近と、佐和山の城」豊臣時代に街中で歌われていた流行歌です。佐和山城は琵琶湖畔を背にした佐和山に築かれた5層天守の巨城でした。城の正面となる大手門は旧中山道を臨む要衝であり、築城の天才と謳われた島左近が設計したことでも有名です。
この物語は、石田三成、島左近の主従を中心にして話が進んで行きますが、徳川家康が図り巡らす陰謀についても詳細に描かれています。家康はとことん嫌な奴として君臨しています。「覇王の家」を読んでようやく均衡が取れるくらい悪者です。傾く主家を支えようとする忠臣と、老獪な手腕で天下取りを目論む悪役の構図は勧善懲悪物の典型として、読者を三成贔屓にしていきます。しかし、単純に贔屓できない原因が三成の気質にあります。「真面目すぎる」、「優しすぎる」、「考えすぎる」現代人の生きづらさをそのまま生き写したような三成像には、共感も反発も覚えます。文官の三成は冷酷で軟弱だというイメージを持っていた私ですが、この物語を通じて三成の男気や友情、優しさを知ることができ、石田三成のイメージが変わりました。

50代男性

映画化・ドラマ化されているので、前々から気にはなっていたが機会がなかったので保留していた。たまたま新型コロナウィルスの影響で自宅で過ごす時間が増えたことから、一気に4冊とも購入した。
もちろん結末は歴史で習って知っていたが、それでも「三成に勝たせてあげたい」という贔屓目で見てしまっている自分がいた。
憎らしいほど傲岸で嫌らしい人間として描かれている家康とは対照的に、三成の繊細さと板挟みになっている状態が中間管理職として苦悩していた自分と重なる部分が多く共感した。

50代男性

時代背景と描写がしっかりとしていて息遣いさえ感じられるくらいの臨場感は迫力がある。
このように関ケ原の戦いに関して真正面から取り組んでいる作品は少なく、その裏側にあるドラマを垣間見ることができて、さらに歴史が好きになった。

1位 太閤記

太閤記|司馬遼太郎 
日本史上最高の立身出世伝!秀吉の天下人への道
歴史上、天下人となった人には暗部や血生臭い印象が付いて回ります。日本初の武家社会を作り上げた源頼朝には弟義経殺しのイメージが強く、260年にも及ぶ長期政権の礎を築いた徳川家康は「狸ジジイ」と揶揄され陰湿な性格で知られています。(家康には家康なりの境遇があり情状酌量の余地はありますけどね)
しかし、豊臣秀吉に関しては、幾多の戦場を駆け巡り血生臭い経験がありながら、どこか明るいイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?同時代の織田信長や徳川家康との対比から、そのようなイメージが強調されるのかもしれませんが、日本史上、人心掌握術の才能だけで天下を獲ったのは秀吉だけです。猿顔だったことから信長に「猿」と呼ばれ、同僚からは蔑まれ、妬まれましたが、秀吉は腐ることなくむしろ猿顔を売りにしました。血生臭い時代にあって秀吉の愛嬌ある陽キャは、とても珍しかったと思います。
人の心のあり方を読む「人たらし」の天才である秀吉は、不遇な境遇に生まれながらも、あらゆる物事をポジティブに捉え、人間的な魅力と演出力で次々と名将たちを虜にし、ついに戦国の世を治め日本統一を果たします。今でも大阪の町で「太閤さん」と絶大な人気を誇る所以でしょう。
人間関係に悩む現代人にとって、人との付き合い方や心の有り様について教えてくれる、そんな一冊です。

50代男性

下剋上を最底辺から駆け上っていく秀吉と信長との関係性も臨場感たっぷりに描かれ、まるで自分が天下を取ったかのような満足感を持って読み終えることが出来る。

50代男性

爽快!その一言に尽きる。秀吉の人たらしっぷりは今の世の中でどれくらい通用するのか、同僚にこんな奴がいたら頼もしいのだろうか、羨むのだろうか、あるいは憎むのか、時代が生んだ天才の物語だ。

織田信長

織田信長の生涯が描かれた一冊です。物語は斎藤道三が京都の油屋の亭主におさまったところからはじまり、やがて美濃一国を手中に治め、娘婿としての信長が主人公に入れ代わる形で進行していきます。家康、秀吉と紹介しましたが、信長について知りたい方にはぜひおすすめします。

まとめ

アンケート調査結果を基に「50代が選ぶ歴史本ベスト3」をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?戦国時代の50代は既に隠居しているか亡くなる年齢ですが、現代ではバリバリの現役世代です。世の中の酸いも甘いも噛み分けて、人間関係に倦み悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

今回ご紹介した本は、いずれも戦国時代について書かれたものです。戦乱の世、戦が日常化した時代にあっては先行きの見通しも立たず、誰もが不安を抱えていました。同時に実力次第で立身出世できる希望が残されていた時代でもありました。「戦う日常」や「先行きの不透明感」という点は現代との共通点ではないでしょうか?

教科書では決して教えてくれない、私たちの道標となる先人たちの叡智を探究するために歴史本を紐解いてみませんか?そこには、結末だけでは知ることができなかった人生のドラマが描かれています。

最後まで読んでいただきましてありがとうございました。

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この記事を書いた人

公務員を辞めてブログ執筆を中心に活動中。
好きなことは読書、コーヒー、家電、美容などです。自分が疑問に感じたことや自分で実際使ってみてオススメしたいものなどについて、初心者の方でも分かりやすいように説明することを心がけています。よろしくお願いします。

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