こんにちは、自称歴女のharukaです。
「ビジネスに歴史が必要か?」あなたはどう思われますか?
実は「歴史小説が自己啓発本としても注目されている」ことをご存知でしたか?特に40代から50代のビジネスマンを中心に歴史ブームが巻き起こっています。この記事では、そのようなトレンドを踏まえながら、歴史がビジネスにどのように役立つのかをご紹介します。
将来を予測する
幸か不幸か、人類の歴史は繰り返されています。これは日本に限ったことではなく、世界全体を見ても同様です。
日本の場合、狩猟生活が中心だった縄文時代から稲作が中心の弥生時代になったことにより、一箇所の土地に定住するようになりました。人々は土地を求め開墾し続けた結果、「富裕層」と「貧困層」の格差が生じました。富裕層は「豪族」と呼ばれ、やがて朝廷という中央集権国家が成立します。その後は権力闘争が繰り広げられ、「豪族間→貴族間→武士間→武士・貴族間→武士間→革命→他国間」と規模が大きくなっていきました。そして権力者は滅び、また新たな権力者が現れることを繰り返しています。
中世ヨーロッパで、大富豪ハプスブルク家はスペイン王位を継承しアルマダ(無敵艦隊)と呼ばれた海軍を中心に繁栄を誇りましたが、やがてイギリスにに破れた後には衰退していきました。一方、無敵艦隊を破り「太陽の沈まぬ国」となったイギリスも、アメリカの独立を阻止することはできませんでした。
近代に目を移してみても、第二次世界大戦後にアメリカとソ連による「冷戦」が始まり、世界は東西へと分断されました。「資本主義」と「社会主義」のイデオロギーの対立です。また、1960年代頃には先進国と発展途上国との経済格差による「南北問題」も指摘されるようになりました。やがて社会主義は衰退し、ソ連もロシアへと変わり緊張感のある冷戦は終わりましたが、現在では急激な経済成長を遂げた中国とアメリカによる「新たな冷戦」状態にあります。
また、2022年2月にはロシアによるウクライナ侵攻があり、2023年5月現在でも解決する見込みはありません。
未来を予言することは誰にもできませんが、過去を知ることである程度正確な予測をすることは可能です。
グローバリゼーション
今やビジネスの世界は「グローバリゼーション」の浸透によって英語スキルが必須とも言われるようになってきました。しかし、ビジネスは信用が第一ですから、いくら「英語が堪能」であっても、中身が薄っぺらい人を信用する人はいないでしょう。
外国人は、自国の歴史や文化を深く学んでいます。それが彼らのアイデンティティを形作り確固たる信念を築き上げているのです。彼らは同様のことを私たちにも求めています。日本の歴史や文化について説明を求め、それに対するあなた自身の考えを聞きたがるでしょう。自身の信仰する宗教を問われて「信心している宗教はない」と答えると怪訝に見られるという話は有名ですよね。
ちょっと逆説的な言い方になりますが、「歴史は日々変わっています」。これは歴史学者の研究成果によって、新たな事実が発見されているという意味です。ですから、教科書も昔のものと今のものとでは大きく異なります。卑近な例を挙げると、今では「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」は通用しません。(鎌倉幕府は1185年には誕生していたというのが定説です。)
私たちの知識も常にアップデートし続ける必要があります。
生き方を学ぶ
歴史に名を残した人(歴史書の題材となっている人物)は、言ってみればみんなリーダーです。そして、彼らの生き様が本にまとめられています。
人の生き方を学ぶ学問として「哲学」がありますが、哲学は机上の学問であって実地の学問ではありません。その点、歴史は主人公が実践した生き方を見ることができます。
私たちは、迷った時に何かに頼りたくなります。背中を押してくれる何かが必要な時があります。そんな時、歴史の主人公は先駆者として、あなたをより良い方向へと導いてくれます。
サクッと読めるおすすめの歴史本
ここでは、空き時間を使ってサクッと読める、おすすめの歴史本をご紹介します。
日本史
日本の歴史を時系列に辿りながら、各時代のテーマや人物などのトピックをピックアップし、歴史上の出来事がなぜ起きたのか、その出来事がその後の世の中をどう変えていったのか、歴史上の人物がどういう一生を送っていったのかについて、具体的に分かりやすく説明されています。(3冊シリーズです)
気になるトピックだけを選んで読めるので、時間のないビジネスマンにピッタリです。出版は高校教科書で有名な山川出版社です。
世界史
日本初のネット型保険、ライフネット生命の創業者でCEOの出口治明さんが、独自の解釈で各時代の歴史について述べられています。歴史学者が資料に基づいて仮説を組み立てるのに対して、出口さんの発想は独創的で大胆なので、つい惹き込まれてしまいます。タイトルにあるとおり「仕事に効く」のでビジネス書としてもおすすめです。
まとめ
「学ぶ」という言葉を使うのは、少し堅苦しいかもしれません。歴史は「学ぶ」と言うよりも「見る」、あるいは「空想」するものだと思います。私にとっては織田信長は過去の偉人ではなく、私の空想の中に登場する人物の一人です。彼は桶狭間に向かう道中で何を思っていたのでしょう?成算はあったのでしょうか?本能寺で最期を迎える時に胸に去来した思いはどんなものだったのでしょう?
私がそのことに思いを巡らせる時、彼は私の一部となり、私は彼そのものになっています。私はそうすることで多くのリーダーたちの思考に触れることができます。おかしな話に聞こえるかもしれませんが、歴史を身近に感じるにつれて、それは自然と身についてきました。苦境に陥った時、私は坂本龍馬になりきって考えたりもします。笑
小難しく話してしまいましたが、要は「歴史は面白い」から読んでみましょう!と言いたかったわけです。歴史に少しでも興味を持っていただけたのであれば、とても嬉しいです。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。